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「日本版NSC法案」衆院特別委で審議開始

2013年10月28日 17:56
「日本版NSC法案」衆院特別委で審議開始

 衆議院の国家安全特別委員会では28日、政府が中長期的な外交・安全保障政策の司令塔と位置づける“日本版NSC”(=国家安全保障会議)の必要性を巡って審議が始まった。

 日本版NSCの設置法案は、外交・安全保障政策を首相官邸主導で決めることを目指すもので、いわゆる“安倍カラー”の強い政策と言える。

 公明党・遠山清彦議員「今までの安全保障会議体制のどこに問題があったのか。国家安全保障会議の設置によりまして、それらの問題がどう改善されるとお考えか」

 菅官房長官「我が国を取り巻く外交・安全保障の環境というのは極めて厳しくなっていることもご理解いただけると思います。平素から戦略的観点を持って審議を行って、政治が強力なリーダーシップを発揮する環境を整備していくことが極めて大事になってきている」

 法案では首相、外相、防衛相と官房長官による会合を新設する他、情報分析などを行うスタッフ組織として、新たに「国家安全保障局」を設ける、などとしている。

 日本版NSC法案は第一次安倍政権でも国会に提出され、首相辞任後、廃案になった経緯があり、政府・与党は来月上旬にも衆議院を通過させたい考え。

 一方、野党側は「これまでも緊急時には大臣が集まっており、なぜ法律にするのかわからない」などとして、今後の審議でただすことにしている。