安倍首相の所信表明演説に対する代表質問が１日から参議院でも始まった。民主党の田中直紀参院議員は、集団的自衛権の行使に関連し、自衛隊がホルムズ海峡で機雷掃海を行えば「結果的に海外派兵そのものだ」などと追及した。

　田中参院議員「自衛隊が海外の紛争地域で機雷掃海を行えば結果的に海外派兵そのものです。海外派兵をしないとの矛盾をどう説明するか」

　安倍首相「新３要件を満たす場合には、武力の行使にあたる機雷掃海も自衛のための必要最小限度の措置として、憲法上許容されるものと考えています。海外派兵は一般に自衛のための必要最小限度を超えるものであり、許されないという新しい閣議決定のもとでも、変わらない原則との間に、矛盾があるとは考えておりません」

　また、自民党の伊達忠一参院議員は、拉致被害者らの調査をめぐる北朝鮮との交渉の現状や見通しをただした。

　これに対し、安倍首相は先月２９日の外交当局間会合で、北朝鮮側から調査の詳細は日本側が平壌に来て聞くよう、提案があったことを紹介した上で、北朝鮮側に「調査を迅速に行い、結果をすみやかに通報するよう強く求めた」と説明した。