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首相、消費増税先送り“言及”せず G20

2014年11月15日 21:50
首相、消費増税先送り“言及”せず G20

 安倍首相は15日、訪問先のオーストラリアで、世界経済について話し合うG20サミットに出席した。会議で安倍首相は、消費税増税の先送りの判断については説明しなかった。

 安倍首相は、首脳会議で、まず、大胆な金融緩和などアベノミクスの3本の矢で企業の収益が改善したことなどをアピールした。これに対し、いくつかの国から、安倍首相の取り組みを評価する声が上がったという。

 一方、消費税については、今年4月に8%に引き上げた結果、今年4月から6月の経済指標には駆け込み需要の反動減が見られていると説明した。しかし、来年10月の10%への引き上げについては経済状況によって引き上げを停止できる条項が法律に盛り込まれていることを念頭に、「今後法律に従って判断する」と述べるにとどめ、先送りの意向を説明しなかった。

 一方、日本経済の課題として「巨大な財政債務の問題がある」とした上で、「経済を上向かせることによって税収の増加を図っていく」と述べ、財政健全化への取り組みにも言及した。

 G20各国は日本の財政健全化も注視していて、安倍首相が消費税増税の先送りについて、どのように国際社会の理解を得ていくかが鍵となる。