今年結党６０年を迎える自民党は８日、都内で年に一度の党大会を開いている。演説した安倍総裁は、「約束したことは必ず実行する」と改革への決意を示した。

　安倍総裁「結党６０年を迎えた私たち自民党の誇りは、常に強い責任感を持ち、無責任な批判にたじろぐことなくやるべきことは毅然（きぜん）とやりとげてきたことであります」

　安倍総裁は安全保障法制の整備や農協改革に触れ、改革断行を強調する演説となった。また党大会では４月の統一地方選に向け、結束を確認したほか、憲法改正推進などを柱とする今年の運動方針を採択した。

　一方、自民党では今年９月に総裁選挙が予定されている。ポスト安倍に名前があがる谷垣幹事長は７日、出馬の可能性は「ほとんどない」と述べた。周辺には「残る人生は、次の世代の育成に力を注ぎたい」と話している。また、石破地方創生相も周辺に、「閣僚のうちは（総裁選には）出ない」として、出馬を見送る意向。現時点で、安倍総裁への有力な対抗馬はいない。

　かつて幅広い議論をエネルギーに変えてきた自民党。将来の総裁候補の育成も重要な課題だ。