過去に「LGBTは生産性がない」などの投稿をした杉田水脈・総務政務官が2日、松本総務相の指示を受けて、一部の投稿を撤回し、謝罪しました。野党は杉田政務官の更迭を求めています。

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杉田水脈政務官（参議院・予算委員会　2日午後）
「傷つかれた方々に謝罪し、そうした表現を取り消します」

杉田水脈政務官が謝罪したのは、2016年に自身のブログに投稿した「チマ・チョゴリやアイヌの民族衣装のコスプレおばさん」という表現と、2018年に雑誌に寄稿した、「LGBTのカップルのために税金を使うことに賛同が得られるものでしょうか。彼ら彼女らは子どもを作らない、つまり『生産性』がないのです」という記事です。

杉田政務官はこれまで国会で野党側から度々、追及を受けてきました。

松本剛明総務相（2日午前）
「傷つかれた方々におわび・謝罪をし、そうした表現を取り消すように申し渡したところでございます」

しかし、2日、松本総務相の指示を受け、杉田政務官は発言の撤回・謝罪をしたのです。

その背景にあるのは、11月30日の参議院予算委員会での答弁でした。

立憲民主党　塩村文夏議員
「このブログを書き、ツイッターで拡散したのは事実ですか」

「民族衣装のコスプレおばさん」との投稿について問われた杉田政務官は、「約100人に囲まれ、至近距離で罵声を浴びせられた」と述べた上で…

杉田水脈政務官
「私がこのような感想を持つのは仕方がなかったことだと」

関係者によると、このやりとりを見た松本総務相は「このままでは持たない」と判断。松野官房長官とも相談し、杉田政務官に謝罪・撤回を促したというのです。

2日午後の参院予算委員会が始まる直前には、松本総務相が後ろを振り返り、杉田政務官を待つ様子も見られました。

記者
「杉田さん。すみません」

松本総務相
「はい。もう委員会入るので」

こうして臨んだ2日の答弁で、杉田政務官は2つの投稿については謝罪、撤回しました。

社民党　福島瑞穂党首
「さまざまな発言も撤回されるんですか。伊藤詩織さんの『いいね』を押したことも撤回されるんですか。どこまで撤回・謝罪するんですか」

杉田水脈政務官
「従来の発言についても精査して、適正に対応して参りたいと考えております」

東京高裁で賠償を命じる判決がでたジャーナリスト・伊藤詩織さんを中傷するSNSの投稿に「いいね」を押したことを巡る裁判については、杉田政務官はすでに最高裁に上告しています。

さらに、撤回・謝罪したブログも、2日午後4時時点でまだ消されていません。

答弁を終えた杉田水脈政務官は、「なんで急に発言を撤回されたのでしょうか」との記者の問いかけに、無言のまま、その場を後にしました。

野党側が杉田政務官の更迭を求めていますが、岸田首相は「しっかり説明をしてもらわなくてはいけない」と更迭を否定しました。