初の“18歳選挙”影響は…解説委員が分析
第24回参議院選挙が10日に投開票され、自民・公明両党が改選議席の過半数を大きく上回り、勝利した。18歳、19歳が投票権を持つ初めての選挙となったが、どの程度の影響があったのか。日本テレビ報道局の小栗解説委員が解説する。
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今回新たに有権者となった18歳、19歳は、およそ240万人。これは有権者全体の約2%で、それほど多くはない。しかし、「若い人たちの意思を取り入れていく必要がある」「若い人たちに政治に関心を持ってもらおう」ということで導入された。
そして、各政党、各選挙管理委員会などが、若い人たちに選挙に関心をもってもらおうと、あの手この手で呼びかけた。
【重視した政策は】
では、18歳、19歳は、何を考えて投票したのか。出口調査で18歳と19歳の人に、投票の際に重視した政策を聞いてみた。
1位は、景気・雇用対策で29.6%。やはり、就職などを控えて、切実な思いが聞こえてくる。
そして、教育政策が2位に入っているのだが、10代ならではの特徴と言えそうだ。
【アベノミクスの評価は】
また、アベノミクスを評価するかどうか聞いたところ、「評価する」が53.7%、「評価しない」が39.0%で、14ポイント差で「評価する」が上回っている。
実は、すべての年代を合わせると「評価する」が「評価しない」を上回ったのはわずか2ポイント差だったから、10代はアベノミクスをかなり積極的に「評価」していると言えそうだ。
【今後も関心を】
今回投票した若い人たちは、自分が票を投じた人が当選したのか、落選したのか、とても気になったことと思う。その意識はとても大切だが、一方で、自分が投じた票で政治がどう変わるか、すぐに手応えを感じたいと思っても、そうすぐに目に見える形で成果があらわれるものではない。
初めての選挙ということで注目された今回だけでなく、これをきっかけに、今後も家族や友人と政治の話をして、また選挙があれば、投票し続ける、政治に参加し続けるということが大切だ。