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衆・憲法審 与野党“教育の無償化”等議論

2017年5月25日 16:07
衆・憲法審 与野党“教育の無償化”等議論

 衆議院の憲法審査会では25日、憲法改正の焦点の一つである「教育の無償化」などについて与野党が議論した。

 教育無償化は、安倍首相が憲法改正の項目の一つに挙げている。審議では自民党が前向きな意見を述べたのに対し、民進党は法律の改正などで対応すべきと否定的な考えを示した。

 自民党・船田元議員「経済的制約により、残念ながらこの(教育を受ける)権利が十分には保障されないケースが増えてきている。経済的理由を問わず、というような文言を憲法の規定に盛り込むことは、十分に検討に値する」

 民進党・山尾志桜里議員「憲法(改正)ではなくて、法律であります。例えば民進党が提案している教育無償化のように、まさに現代的な要請を政策として実現していくためには、法律事項としてその範囲や財源論を深めることが適切なスタートラインと考えます」

 また、公明党の斉藤議員も「高等教育の無償化が適切かどうかは慎重な議論が必要だ」として、憲法改正の項目に挙げることには慎重姿勢を示した。

 さらに日本維新の会の足立議員は「教育無償化を国づくりの柱に位置づけるため」として、速やかな憲法改正を訴えた。

 一方、憲法9条に自衛隊の存在を明記するべきとした安倍首相の方針について、自衛隊の河野統合幕僚長が個人的な見解とした上で「いち自衛官としては非常にありがたい」と述べたことをめぐり、共産党の大平議員は「文民統制の原則を侵すものだ」として罷免を要求した。

 これに対し自民党の中谷議員は「自衛官も国民であり、言論の自由がある」と反論した。