日米首脳会談 評価は?今後の動きは?
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安倍首相は、来日しているアメリカのトランプ大統領と6日午後、首脳会談を行った。会談後、両首脳は共同で会見し、日米両国の緊密な関係を強くアピールした。国会記者会館から、青山和弘官邸キャップが解説。
■今回の首脳会談の評価は?
会談前、官邸関係者は「今回は日米首脳の緊密な関係を維持して、世界に示すことが第一の目的だ」と話していた。それが北朝鮮などへの抑止力になるとの考えからだ。
そういう意味では、異例のゴルフ会談に公式非公式4回に及ぶ食事会と親密ぶりをアピールし、所期の目的は達成した形。安倍首相は周辺に「トランプ大統領は気難しいところもあるが、今回、上機嫌で良かった」と語っている。
その上で外務省幹部は、北朝鮮問題について「焦点はいかに制裁をきかせて冬を越せないようにするかということだ」と語っていた。
安倍首相は会見で、「今後とるべき方策について、完全に見解が一致した」と胸を張っているが、今後、中国やロシアも巻き込んで北朝鮮の核・ミサイル開発の放棄に結びつけることができるのか、これからがまさに正念場。
■日米両首脳は「紛争は望んでいない」と発言した。アメリカの武力行使の可能性は?
「紛争は望んでいない」というのは基本線。ただ、日本政府には、挑発そして圧力というチキンゲームが続く中で、トランプ大統領が武力行使に踏み切る可能性は否定できないとの見方がある。
ある日米関係筋は「アメリカ軍が先月、11の北朝鮮攻撃プランをホワイトハウスに提示した」と話している。今回、両首脳間で具体的な武力行使まで協議されたかは定かではないが、いざというとき、安倍首相がきちんと日本の立場を主張できるのかが日本の平和と安全にとって重要なポイントとなるし、そのための蜜月関係でなければならない。
■貿易問題の見通しは?
日米両国は、北朝鮮への問題では協力が不可欠。一方で、貿易の問題では根深い利害の対立がある。それが今回改めて浮き彫りになった。
今回、トランプ大統領はあまり具体的な要求はしてこなかった。ただ、今後、具体的な交渉が始まれば対立が先鋭化する可能性がある。その時、どれだけ言うべきことを言い、日本の国益を守ることができるのか。安倍首相の手腕が問われることになる。