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港区に米軍基地?ハーディー・バラックス

2017年11月7日 19:25

 7日、3日間の日程を終えたトランプ大統領が日本を出発した。移動の際、トランプ大統領がヘリコプターに乗った場所は、実は東京のど真ん中にある米軍基地、通称「ハーディー・バラックス」だった。「ハーディー・バラックス」とは。また都内の米軍基地の現状は。

■「ハーディー・バラックス」とは

 トランプ大統領がヘリコプターに乗った場所は米軍基地で、通称「ハーディー・バラックス」と呼ばれている。場所は東京のど真ん中の六本木で、近くには国立新美術館や六本木ヒルズがある。

 広さは2万6937平方メートル、東京ドームの半分ほどあり、主に要人が移動する際のヘリポートとして使われていて、将校の宿舎などもある。

■なぜこの場所に基地が?

 もともとは旧日本軍の駐屯地だったが、終戦後の1945年9月、アメリカ軍に接収された。実は、この「ハーディー・バラックス」も含めて、東京都内には横田基地など、現在、7つの米軍基地があり、総面積は東京ドーム340個分ほどの広さに相当する。

 基地の縮小や返還は進められていて、最近だと去年7月、八王子にあった由木通信所が返還され、その後は財務省が管理している。

■「ハーディー・バラックス」もいずれ返還?

 返還に向けた動きは古くからある。基地を抱える港区は、へリコプターの騒音や事故の不安に悩む近隣住民の声を受け、記録にあるところで、1967年以降、日米両政府などに早期の返還を求め続けている。

 先月、沖縄県でアメリカ軍のヘリコプターが緊急着陸し炎上する事故があったが、港区はその翌日にも、防衛省に対して事故原因の究明と再発防止を求める要請書を提出していた。

■日本政府の考えは

 防衛省は、「現時点において返還は困難」としている。アメリカの要人が都心に速やかに移動する際に使用され、日米間の迅速な意思の疎通に役立っていると説明している。

 日本政府には、基地の運用に周辺住民の理解を得られるようアメリカ側と調整していくことが求められる。