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加計認可審議 野党「特区で新設」経緯追及

2017年11月15日 17:59
加計認可審議 野党「特区で新設」経緯追及

 安倍首相の友人が理事長を務める加計学園の獣医学部新設が認可されたことを受けて、衆議院の文部科学委員会が15日に開かれた。国会記者会館から青山和弘記者が伝える。

■委員会の開催にあたっては与野党が質問時間の配分を巡って対立していた

 与党が与野党1対1を求めたのに対して、野党は従来通り与党1、野党4の時間配分を求めて対立していた。結局、15日は与野党が痛み分けの形で与党1野党2の割合で行われた。

■与党側は増えた質問時間をどのように活かしたのか?

 自民党は8月まで答弁する側の文部科学副大臣を務めていた義家議員が質問に立った。義家議員は認可は問題ないという立場で逆に認可を批判している前川前事務次官の批判を展開した。

 義家前文科副大臣「行政がゆがめられた等の発言をされている前川前次官が問題視している一連のやりとりが、(政務三役会議などの場で)議題に上がったことは、前次官が退職時まで一度もなかったと私は記憶しておりますが」

 文科省「取り上げたことは一度もございませんでした」

 義家前文科副大臣「それを議題にさえ上げずに、お辞めになって、半年してからご発言されると。これは、到底理解できないものであろうというふうに思っております」

■一方、野党側はどういった点を追及したのか?

 野党側の質問が集中したのが加計学園の獣医学部新設がそもそも国家戦略特区に認められた経緯だった。しかし、答弁に立った文科相は特区の担当ではないため議論はかみ合わなかった。

 希望の党・山井和則議員「(安倍首相が)実は獣医学部の話の相談も乗っていた。その方が(国家戦略特区諮問会議の)議長であった。そういうことであれば、認可の取り消しの可能性もありうるということですよね」

 林文科相「(認可申請受付の)前提が、特区として認められたということでございますので、特区を所管しておられる内閣府にお聞きをいただきたいと申し上げております」

 国会での質問時間を巡る与野党の対立、実は、15日の配分は「前例にしない」ことになっていて、まだまだ決着していない。ただ、与野党双方には時間を増やすだけではなく質疑内容を充実させる努力も問われることになる。