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“国会空転”政治・行政の混乱続く

2018年4月24日 19:09
“国会空転”政治・行政の混乱続く

辞任を申し出ていた財務省の福田事務次官の辞任が認められた。福田次官をめぐっては、退職金が5000万円以上となることから、野党側は辞任前の処分を要求している。政治や行政の混乱が続いているが、野党側は依然として国会審議を欠席している。

セクハラ疑惑をうけて、辞任を申し出ていた財務省の福田事務次官の辞任が認められた。福田次官をめぐっては、5000万円以上の退職金の扱いも焦点となっていたが、麻生財務相は、今後の処分次第で減らすこともありうると話した。

政治や行政の混乱が続いているが、野党側は依然として国会審議を欠席している。野党側は「国会審議の前提を整えるのは与党側の責任だ」などと、強気の姿勢を崩していない。

一方、与党側とすれば、このままだと働き方改革関連法案など重要法案の審議日程がどんどん厳しくなる。

安倍首相は24日、公明党の山口代表と会談して、会期内の法案成立に協力を求めた。

そこで与党側は24日、改めて野党側に対して26日、安倍首相出席の予算委員会を開いて、柳瀬元首相秘書官を参考人として呼ぶことで審議への復帰を要請した。

自民党・森山国対委員長「刑事事件にからまないものについては最初から証人喚問というのは、今までもあまり前例がありません」

しかし、野党側はあくまで柳瀬元首相秘書官の証人喚問と麻生財務相の辞任を求めて、これを拒否した。

立憲民主党・辻元国対委員長「がっかりですね。がっかり。何か威勢よく、総理が膿(うみ)を出すとか、全容解明とか言って、答えがこれですかって」

これに対して、自民党幹部が「もうお好きにどうぞって感じだ」と語るなど、協議は暗礁に乗り上げている。

しかし、野党側にとっても、いつまでも審議に応じないのは批判を浴びる可能性がある。野党内からも「議論するのが国会議員の仕事だ。審議を止めているだけでは何も変わらない」という声も出ている。

一方で、立憲民主党の幹部は審議を拒否する理由について「ここで柳瀬氏の参考人招致に応じたら終わりにされる。ゴールデンウイーク明けまで引っ張りたい」などと本音を明らかにしている。

また、自民党内から長尾議員や下村議員など、問題視される発言が収まらないことも野党側を強気にさせる理由になっている。

真相究明と行政の信頼回復のために何をすべきなのか。野党の姿勢も試されている。