×

米朝首脳会談 交渉の行方、不安視する声も

2018年6月13日 12:32

12日に行われた米朝首脳会談について、日本政府内には北朝鮮の非核化に向けて「まずは第一歩となった」と前向きな受け止めがある一方で、今後の交渉の行方を不安視する声も上がっている。

ある防衛省幹部は会談について、「北朝鮮ペースだった」と振り返った。日本政府としては北朝鮮が非核化に向けて具体的な行動に出るのか慎重に見極める方針。

小野寺防衛相「北朝鮮に対して国際社会が様々な制裁、国連の制裁の中で対応していると思いますし、私どもとして今の圧力を続けていく姿勢には変わりないと思っています」

小野寺防衛相はこのように述べ、北朝鮮が具体的な行動を取るまで制裁を解除すべきでないとの考えを強調した。

一方、野党側は懸念を表明している。

立憲民主党・福山幹事長「またもや北朝鮮は時間稼ぎをできるような状況になったのではないかと、非常に懸念している」

一方、拉致問題について、ある官邸幹部は「金委員長は拉致問題についてもちゃんと回答している。日本との交渉に否定的ではない」と、北朝鮮との交渉開始に向け前向きな感触を得たことを明らかにしている。日本政府としては「非核化と拉致問題はセットでないと日本からの経済支援はないということを北朝鮮に理解させる」として、経済支援をカードに交渉を動かしたい考え。