９月の自民党総裁選に向けて、二階派は１日、派閥としての政策提言をまとめた。来週、二階派議員の推薦状と共に安倍首相に直接手渡す予定。

二階派の政策提言は「地球儀外交」など安倍首相の政策と重なる内容が多く、安倍首相支持が前提。二階幹事長は、これを派閥議員の推薦状と共に安倍首相に直接手渡し、派閥を挙げての支援態勢をアピールしたい考え。

二階幹事長「安倍総理への、私たちは絶対の支持をここで表明する」

二階氏が繰り返し支持を強調する背景には、総裁選後をにらんだ思惑もある。というのも、党内の７つの派閥のうち、二階派を含む４派閥がすでに安倍首相支持を表明。この勢いで安倍首相が３選すれば、その後の内閣改造や党役員人事で、安倍首相を支持した各派閥による熾烈（しれつ）なポスト争いも予想される。

二階派としては、二階氏の幹事長続投を勝ち取りたい考えだが、党内からは「新たな幹事長を起用すべき」との声もあり、人事の焦点になる可能性もある。

こうした中、ある二階派幹部が先月下旬に安倍首相支持を表明した岸田政調会長を「遅すぎる」と酷評するなど、すでにつばぜり合いは始まっている。

総裁選で安倍首相の勝利は確実との見方が広がる中、派閥間の駆け引きが一層、激しくなりそうだ。