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桜田氏「復興以上に議員大事」事実上の更迭

2019年4月11日 5:46
桜田氏「復興以上に議員大事」事実上の更迭

桜田オリンピック・パラリンピック担当相が10日夜、「復興以上に議員が大事」という趣旨の発言をし、その責任をとって辞任した。事実上の更迭。後任には鈴木俊一・前担当相が内定した。

桜田五輪担当相「被災者のみなさんのお気持ちを傷つけるような発言をしてしまって申し訳ない。撤回させていただきます。それだけでは十分じゃないと思いますので、責任を感じて辞表を出させていただきました」

辞任のきっかけとなったのは、桜田氏が10日夜、岩手県出身の自民党・高橋比奈子議員のパーティーで挨拶した際の発言。

実際の音声――。

桜田五輪担当相「東京オリンピックは来年でございますんで、世界中の人が日本に来ますんで、岩手県にもいくと思いますんでね。おもてなしの心をもって復興を協力していただければありがたいと思います。そして復興以上に大事なのは高橋さんでございますので」

桜田氏はこの“復興以上に議員が大事”との発言を受けて辞表を提出、安倍首相は辞表を受理した。事実上の更迭で、発言から2時間足らずでのスピード辞任となった。

安倍首相「被災地の皆さまに内閣総理大臣として深くおわび申し上げたいと思います。任命責任はもとより内閣総理大臣たる私にあります。こうした事態にたったことにつきまして、国民の皆さまにおわびを申し上げる次第でございます」

また後任について安倍首相は、「行政に遅滞をもたらすことがないように速やかに決定したい」と強調した。後任には、鈴木俊一・前オリンピック担当相が内定していて、11日に認証式が行われる予定。

立憲民主党・枝野代表「桜田大臣はこれまでも政治姿勢や見識について幾度となく問題があると指摘されながらかばい続けてきた。総理の責任が問われる、それだけ重大な事態だと思っています」

一方、野党は安倍首相の任命責任を厳しく追及する方針。また、忖度(そんたく)発言で国交副大臣が辞任した直後だけに閣僚の「辞任ドミノ」を狙って安倍政権に決定的なダメージを与えたい考え。