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検察庁法改正案 今国会“見送り”も検討

2020年5月18日 11:40
検察庁法改正案 今国会“見送り”も検討

検察官の定年延長を可能にする、検察庁法改正案について、政府与党の中で、今の国会での成立を見送る案も検討していることがわかりました。

政府与党が見送りを検討している最大の理由は世論の批判、反発です。検察庁法改正案をめぐっては、内閣が認めれば幹部の定年を最長3年、延長できる特例について、野党だけでなく著名人からも「内閣による恣意的な人事が行われる」などと批判が相次ぎました。

さらに、検察OBらも反対の意見書を法務省に提出するなど反発が広がっています。

このため、改正案について政府与党は今週中に衆議院を通過させ今の国会で成立させる方針でしたが、これを見送る案を検討していることがわかりました。

ある政府関係者は「第2次補正予算案の方が大事だ」と述べていて、今の国会での成立にこだわらない考えを示しています。

一方で、自民党幹部によると、野党側が求めている定年延長の特例を認める際の基準を示すことで、野党側の理解を得て、今の国会で成立させることも模索しています。

野党側はこうした案には応じない姿勢ですが、政府与党は情勢を見極めて最終判断する方針です。