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「盾」と「矛」…日米の“役割変更”の可能性? 安全保障巡り岸田首相が言及…米国の打撃力に“完全に依存することはない”

2023年3月1日 20:28

来年度予算案をめぐる審議は1日から参議院に舞台を移して行われています。岸田首相は今後、安全保障政策を巡り、日米の役割分担が変わる可能性に言及しました。その一方で、反撃能力はあくまで防衛の範囲内だと強調しました。

   ◇

1日、参議院の予算委員会で、野党が追及したのは――

立憲民主党 杉尾秀哉議員
「日本はこれまで『盾』で、アメリカが『矛』の役割分担を担う。これが従来のですね、役割分担ですけれども」

自衛隊はあくまで専守防衛の「盾」、アメリカ軍が攻撃を担う「矛」だという日米の役割分担。政府が「反撃能力の保有」を決めたことで、日米の役割が変わるのではと追及しました。

立憲民主党 杉尾秀哉議員
「これから日本は、アメリカと共同して、共同で対処するために、これまで持たないとされてきた、やらないとされてきた、『矛』の一部を日本が担う、こういうことで基本的な役割が変わるじゃないですか」

これに対し、岸田首相は「今後は、米国の打撃力に完全に依存するということではなくなり、反撃能力の運用についても、他の個別の作戦分野と同様に日米が協力して対処していく、このようになることは想定されます」と述べ、「今後、アメリカの打撃力に完全に依存することはない」と明言しました。

日本も攻撃、つまり「矛」の役割を担う可能性に言及したのです。その一方で、反撃能力は、あくまで防衛の範囲内だと強調しました。

岸田首相
「反撃能力は、あくまでも国民の命や暮らしを守るためのものであり、あえて申し上げれば、ミサイル攻撃から国民の命を守る『盾のための能力』であると認識をしております」

一方、野党は、「反撃能力」は“姑息(こそく)な言い換え”で、「敵基地攻撃能力」と同じだとした上で――

立憲民主党 杉尾秀哉議員
「敵基地攻撃能力を行使して、相手国からの攻撃で甚大な被害が出る可能性、これ総理も否定できませんよね」

岸田首相
「相手側から攻撃を受けたことに対して、国民の命や暮らしを守るために武力行使を考える。これは当然のことであると」

反撃能力を行使するかの判断を巡って野党は――

立憲民主党 杉尾秀哉議員
「総理、判断を間違える可能性十分にあります。これ総理大臣として、どうお考えですか」

岸田首相
「先制攻撃は国際法違反であります。絶対あってはなりません。それを肝に銘じて、最終的には総理大臣として、しっかりとした判断を行う、そうした覚悟を持って臨んでいきたいと思います」

「反撃」を行うかの最終判断は、岸田首相自身が行うとの考えを示しました。戦後、「攻撃」はしないとしてきた安全保障政策の大転換。岸田首相には、丁寧な説明が求められています。