新型コロナウイルス対策のための感染症法改正案について、与野党は、懲役刑などの刑事罰を、全て取り下げることで合意しました。

２８日朝の与野党の協議では、平行線をたどるとみられていましたが、急転直下で、与党側が折れる形で合意しました。

立憲民主党・安住国対委員長「刑事罰については、全て感染症法は、取り下げるということになりましたので、高く評価をいたします」

感染症法の改正案をめぐり、与党側は、感染者が入院を拒否したり、入院先から逃げた場合は、１年以下の懲役、又は１００万円以下の罰金を盛り込んだ案を、野党との修正協議の場で示していました。

これに対し、野党側は、２７日公開された、厚生労働省の専門家による部会の議事録によると、専門家の多くが刑事罰を設けることに反対しているとして、刑事罰を取り下げるよう求めていました。

こうした中、与野党の国対委員長が会談し、自民党の森山国対委員長は、刑事罰を取り下げ、かわりに行政罰として、過料を設ける考えを野党側に伝えました。

自民党幹部は、「議事録を読むと慎重な意見が本当に多かった」と話しているほか、ある自民党議員は、「直接交渉に影響はしていないが、与党幹部の銀座クラブ通いはタイミングが悪かった」と指摘しました。