東北新社“報告”総務省担当者「記憶ない」
衛星放送関連会社の東北新社が外資規制に違反していた問題をめぐり、違反に気付いた時点で報告したと説明する東北新社と、報告は受けていないとする総務省で主張が食い違っています。16日の国会で野党側は、両者に対し事実関係をただしました。
東北新社が報告したと主張する総務省の担当者が初めて国会に出席しましたが、「報告を受けた記憶はない」と否定しました。
立憲民主党・後藤祐一議員「8月9日ですか、そして外資規制に違反している恐れがあることを報告したのは事実ですか」
東北新社・中島社長「木田(前執行役員)が総務省の鈴木信也総務課長に面談したということは事実であるというふうに私は報告を昨日も受けました」
立憲民主党・後藤祐一議員「それでは鈴木信也・当時情報流通行政局総務課長、いま電波部長でいらっしゃいますが、2017年8月9日ごろ東北新社の木田氏に会ってますか」
総務省・鈴木電波部長「外資規制違反のような重要な話を聞いていたら覚えているはずでありまして、そのような報告を受けたという事実の記憶は全くございません」
総務省の鈴木部長は東北新社の木田氏や菅総理大臣の長男とは業界団体の会合などで定期的に会っていたが、「記憶の限りでは会食をしたことはない」と述べました。
武田総務大臣は17日に立ち上げる検証委員会で調査を行うとしています。
一方、NTTから接待を受けた谷脇・前総務審議官が停職3か月の処分を受け、16日付で辞職しました。菅総理は谷脇氏の辞職について「極めて遺憾なことだ」と述べました。