政府関係者 北発射のミサイル“通常軌道なら全米射程に”
中谷防衛相は、北朝鮮が31日午前7時11分ごろ、少なくとも1発のICBM級の弾道ミサイルを平壌近郊から発射したと明らかにしました。日本政府の反応です。
石破政権発足後、初めての弾道ミサイルの発射は、これまでで最も長く飛んでいて、新型の可能性もあるとみられています。日本政府は、危険性が高まったと警戒を強めています。
今回のミサイルは、通常よりも角度をつけたロフテッド軌道で打ち上げられたとみられ、複数の政府関係者によりますと、通常の軌道で飛んだ場合、アメリカ全土を射程に捉えるということです。
ある政府関係者は、過去最長の飛行時間だったことを受け、「北朝鮮のミサイル開発技術が高まったということだ。日本への脅威は高まった」と警戒感を高めています。
複数の政府関係者が、このタイミングの狙いについて「来週に控えたアメリカ大統領選挙を意識しているのは間違いない」「北朝鮮の存在感を高めたい狙いだろう」と指摘しています。
また、北朝鮮がウクライナ侵攻を続けるロシアと接近していることをめぐり、ある外務省幹部は「露朝の軍事的接近から国際社会の批判の目をそらすためだろう」と分析しています。