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防衛費「6兆円後半では」「国債で対応」……安倍元首相の発言に現実味? 首相「相当な増額」約束の行方は

2022年5月26日 9:26
防衛費「6兆円後半では」「国債で対応」……安倍元首相の発言に現実味? 首相「相当な増額」約束の行方は

岸田首相が日米首脳会談で示した「防衛費の相当な増額」について、政府は今後、必要なものやその経費などを精査する方針です。そんな中、安倍元首相は「6兆円後半という意味ではないか」「財源は国債でいい」と発言。その狙いや影響について考えます。

■防衛大綱など策定で…防衛費を精査

有働由美子キャスター
「(岸田首相は)日本の防衛費について『相当な増額を行う』ということですが、まだどのくらいかは決まっていませんね」

小栗泉・日本テレビ解説委員
「そうです。政府は年末までに、日本をどう守り、戦争に巻き込まれないようにするか、『国家安全保障戦略』『防衛大綱』『中期防衛力整備計画』の3つの文書をまとめます。その過程で具体的に何が必要か、それにいくらかかるかを積み上げていくという立場です」

■安倍元首相の「気になる」発言の中身

小栗委員
「ただ、やや気になる発言がありました。安倍元首相は23日の都内の会合で、岸田首相が約束した『相当な増額』をする防衛費について、『おそらく6兆円後半という意味ではないか』との見方を示しました。財源については『国債で対応すればいい』と述べました」

有働キャスター
「もう決まっている、ということでしょうか?」

小栗委員
「いえ、まだ実際には何も決まっていませんが、ある政府関係者は『安倍元首相は、保守層にアピールして自分の存在感を高めるために言ったのだろう。ただ、こういう意見が(岸田)首相の頭に残ることはある』と話しています」

「今年度の防衛費は、昨年度の補正予算と合わせ総額6兆1744億円。防衛省はこれを基に増額を目指しているので、安倍元首相の言った額に『現実味のある規模感だ』との見方もあります。ただ国民の税金ですし、数字ありきの増額には与党の公明党などは慎重な姿勢です」

有働キャスター
「首相自ら増額を打ち出しているわけですから、何のために増額が必要か、そしてその財源はどうするのか、ぜひ参院選の前に具体的に示してほしいです」

(5月25日『news zero』より)