「被団協として収穫はなかった」日本被団協が石破首相と面会 核禁条約の会議参加の話には至らず《長崎》
ノーベル平和賞を受賞した日本被団協のメンバーが、石破総理と面会しました。
面会の後、代表委員の田中熙巳さんは「被団協として収穫はなかった」と話しました。
8日午前、総理官邸に入った日本被団協の代表委員ら7人。
ノーベル平和賞の授賞式から1か月、石破首相との面会に臨みました。
(石破首相)
「長年にわたって、被爆の実相を世界に発信してきた皆さんの長年の努力に敬意を表し、感謝申し上げる」
被団協のメンバーは、被爆体験者の救済や “核なき世界の実現” に向けた思いなどを伝えました。
これに対し、石破首相は「現状は非常に厳しい国際情勢で、将来 核なき世界を目指す思いは一緒だ」と述べたということです。
面会の後、代表委員の田中 熙巳さんは…。
(田中 熙巳 代表委員)
「被団協の要望をきちんと伝えるという時間が設けられていなかった。被団協として特に収穫のある会見だったとは、私の受け止めとしてはなかった」
日本政府に求めている「核兵器禁止条約」の締約国会議へのオブザーバー参加について、8日は議論にならなかったそうです。
(田中 熙巳 代表委員)
「これから世界が被爆者の運動に注目しているので、政府に対しても総理に対しても、注文をつけながらしつこく会見をして議論していきたい」
被団協は、石破総理の安全保障に対する考え方などを尋ねる文書を提出して、回答を求めたいとしています。
核兵器禁止条約の第3回締約国会議は、3月にアメリカ・ニューヨークの国連本部で行われる予定で、被団協は被爆者の派遣を検討しているということです。