トランプ大統領、プーチン大統領と18日に対話へ ヨーロッパでは「有志連合」結成の動きも…
アメリカのトランプ大統領が18日に、ロシアのプーチン大統領と対話する予定だと明らかにしました。ウクライナでの停戦交渉は進むのでしょうか。
アメリカ・トランプ大統領
「みなさん、こんにちは」
ゴルフ帰りの大統領専用機内でトランプ大統領が記者団に明かしたロシアとの“トップ会談”。
アメリカ・トランプ大統領
「火曜日(18日)にプーチン大統領と話す予定だ。週末に様々なことが行われた。この戦争を終わりにできるかやってみよう。できるかもしれないしできないかもしれない。ただ十分チャンスはある」
また日本時間17日夜、ロシアのペスコフ報道官も、プーチン大統領がトランプ大統領と18日に電話で会談する予定だと明らかにしました。
いまアメリカが進めているウクライナとロシアの停戦交渉。
このうちウクライナとは提案した「30日間の停戦案」で合意していて、残るロシアがどう動くかが焦点となっています。
プーチン大統領は――
ロシア・プーチン大統領
「紛争を平和的に終わらせるという考えには同意する」
こう話す一方で、「根本原因を取り除くものでなければならない」と注文をつけ、“現状では受け入れられない”との意向を示しています。
こうした中、先週、トランプ大統領は側近のウィトコフ特使をモスクワに派遣。プーチン大統領と3~4時間に及ぶ会談が行われました。
ウィトコフ特使 米・CNNでの発言
「前向きで、解決策に基づく話し合いだった。プーチン大統領との意見の隔たりは狭まっている。トランプ大統領とさらに隔たりを狭める方法を話し合っている」
ロシア側にどのような譲歩を求めるのか、記者から問われたトランプ大統領は――
アメリカ・トランプ大統領
「(Q.ロシア側にどんな譲歩求める?)領土について話すだろう。土地の多くが戦争前と比べて大きく変わっている。発電所についても話す。我々は多くのことをすでにウクライナとロシアの双方と話し合っている。特定の資産を分けることについてだ」
一方で、別の動きを見せるのがヨーロッパの主要国などです。
停戦後のウクライナを守るため「有志連合」の結成を進めていて、15日にはオンラインの首脳会議を開催。
議長声明で、「プーチン大統領は和平に真剣であることを証明し、対等な条件での停戦に同意しなければならない」とした上で、即時かつ無条件の停戦に応じない場合、ウクライナへの軍事支援を強化し、ロシアへの経済制裁を強化するとしました。
プーチン大統領は、どう出るのか。
まず「有志連合」について専門家は――
国際情勢に詳しい慶応義塾大学・廣瀬陽子教授
「(「有志連合」の結成は)ロシアにとってはありえない許せない展開。そもそもNATO加盟は許さない。ウクライナを守るような国際的な安全保障のシステムもロシアは許容しないと言っていた。ロシアにのませる形で和平(交渉)の中に入れていくのは難しいと思う」
そして「両者の電話会談」については――
国際情勢に詳しい慶応義塾大学・廣瀬陽子教授
「トランプ氏はより早く停戦にこぎつけたい。逆にロシアは停戦交渉を引き延ばしたい。そこでいろんな駆け引きが出てくると思う」
懸念しているのが一度はケンカ分かれとなったアメリカとウクライナの関係だといいます。
国際情勢に詳しい慶応義塾大学・廣瀬陽子教授
「ウクライナ・アメリカ首脳の決裂。しかしそのあとの高官協議で両国の関係が復活した状況がいま。風は若干ウクライナに吹いている。ここであまりじらすと、トランプ大統領が怒ってしまって『だったら全面的にウクライナを支援する』となっても困る。アメリカの機嫌を損ねないようにとなると、トランプ大統領が『こうしろ』と言ったことを聞かなければいけない展開にもなると思う。しかしプーチン大統領もかなり策士なので、注意深く状況を見ながら柔軟に対応すると思う」
(3月17日放送『news zero』より)