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高市氏が冬服で出陣式に臨んだワケ 派閥解消で慣習に変化も…過去最多9人立候補、自民党総裁選告示

2024年9月12日 19:29
高市氏が冬服で出陣式に臨んだワケ 派閥解消で慣習に変化も…過去最多9人立候補、自民党総裁選告示

 自民党の総裁選挙が12日告示され、過去最多となる9人が立候補しました。多くの難問を抱える日本をどのようにかじ取りするのか。各候補者が訴えた政策とは。

 過去最多!9人が乱立する総裁選、次の総理大臣は誰になるのか?

 自民党の総裁選挙が12日告示され、候補者9人が一堂に会し、演説会にのぞみました。

 9人の中で誰よりも多い、5度目の総裁選に挑む石破茂 元幹事長(67)。

 石破氏
「私は今度の総裁選を自分にとっての最後の戦い、このように位置づけ全身全霊で戦ってまいります。私は日本を守る、そのことに全力を尽くしてまいります」

 こちらは9人の中で最も若い43歳で総裁選に挑む小泉進次郎 元環境相。

 小泉氏
「私は足りないところはいっぱいあります。ひとりで何でもできるタイプでもありません。しかし次世代に間に合わせるために、全体重をのっけて、すべてをかけて、圧倒的なスピードで、積年の課題に決着をつける覚悟は、誰よりもあります」

 そして9人中、関西から唯一の候補者となる、高市早苗 経済安保相(63)。

 高市氏
「国民の皆様にしっかりと信頼をしていただける、自民党に生まれ変わるということでございます。レッツ・ビー・リボーン(生まれ変わろう)」

 高市氏は、3年前に行われた前回の総裁選にも立候補。

 高市氏
「日本経済の強靭化計画。いわゆる“サナエノミクス”」

 “アベノミクス”を発展させた“サナエノミクス”を掲げるも、結果は3位。

 今回は「サナエあれば、憂いなし」とのキャッチフレーズを打ち出し、総裁選に“備え”てきました。

 12日の出陣式では、服装にある“こだわり”も。

 高市氏
「きょう着ている服は暑いですが、冬服です。この服は、前回の総裁選挙の投票日に悔しくも負けたときの服。ゲンが悪いと思うかもしれませんが、あの時私は『もう1回やったる』と、負けた瞬間にそう呟いていたそうです。再チャレンジですが、『今度は勝ちに行く!』そういう思いで、きょうはこの暑い冬服を着てまいりました」

 実は、大のクルマ好きの高市氏。2度目となる総裁選、アクセル全開! コースアウトせずトップでゴールとなるのでしょうか?
 
 高市氏
「勝ちにいくぞ!ありがとうございました!!」

◇◇◇◇

(中谷しのぶキャスター)
では現場で取材している高橋記者と中継をつなぎます。今回の総裁選、以前と比較して変わったことありますか?

(取材報告:高橋克哉記者)
 今回大きな変化を感じたのは、各陣営の出陣式の様子でした。もともとこの出陣式なんですが、どの陣営もだいたい同じ時間にスタートするという習慣があるんです。

 なぜかと言いますと、国会議員のいわゆる、かけもち出席を防いで、どの議員がどの候補を支援しているか、あらかた把握したいという、各陣営共通の思惑があるためなんです。

 ところが、今回、派閥の解消が言われる中での総裁選挙となりまして、議員一人一人が、自分の考えで投票先を決める必要があります。そういう状況になってきた結果、いまだ国会議員の半数近い、約150人の議員が投票先を決めかねていると言われています。

 実際私たちが取材した議員の中には、最終的に総裁が決まった後も、誰に投票したかは明らかにしないと、こう打ち明ける議員もいるくらいで、それだけに、各陣営が票読みの難しさに頭を悩ませている姿が印象的でした。

(中谷しのぶキャスター)
 関西選出の議員としては、高市さん立候補されましたけれども、情勢はどうなんでしょうか?

(高橋記者)
 高市さんの出陣式には、23人の国会議員が出席しています。実は私、3年前にも高市さんの出陣式取材したんですが、その時には約60人の議員がいましたので、比べると、だいぶ迫力に欠ける感じはしました。

 もちろん今回は、9人もの議員が立候補していますので、それだけ議員の支持が散らばっているということも言えると思いますが、まずは高市さんとしては、投票態度を決めかねている議員一人一人にアタックして、支持を広げていくということが、今後の鍵を握ってくると思います。

 関西から総理・総裁が誕生することになれば、実に宇野宗佑さん以来、35年ぶりのこととなります。現状、高市さんにとってその道のりは、決して視界良好とは言えないわけなんですが、投開票まで約2週間、今後の動向にも引き続き注目したいと思います。

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