衆院選「1票の格差」訴訟 東京高裁は合憲
去年の衆議院選挙の「1票の格差」が憲法に違反するかどうか争われた裁判で、東京高裁は2日、「憲法に違反しない」(=合憲)との判断を示しました。
去年10月の衆議院選挙ではいわゆる「1票の格差」が最大で2倍を超えており、弁護士のグループが、「投票価値の平等に反し憲法に違反する」として選挙の無効を求め、全国で訴えを起こしています。
これに対し、東京高裁は2日、1票の格差について「憲法に違反しない」(=合憲)との判断を示した上で、選挙無効の訴えを退けました。
去年の衆院選については、1日、高松高裁が憲法違反一歩手前の「違憲状態」としていて、判断が分かれた形です。
今後、同様の訴訟について全国各地の高裁が順次判決を言い渡す予定で、これらを経て、最高裁が統一的な判断を示す見通しです。
「1票の格差」をめぐっては、格差が最大で2倍を超えた2009年以降の3回の衆院選について、最高裁はいずれも「違憲状態」と判断しましたが、前回2017年の衆院選で格差が1.98倍に縮小し、「合憲」と判断していました。
去年の衆院選もこの「合憲」と判断された前回2017年と同じ区割りで実施されましたが、各地の人口変動により格差は再び広がり、最大で2.08倍となっていました。