トヨタ“パワハラ”訴訟 自殺社員の妻と和解成立
12年前、トヨタ自動車の男性社員が自殺したのは上司によるパワハラなどが原因だったとして、妻が会社に損害賠償を求めていた裁判で、裁判外で和解が成立したことがわかりました。
この訴訟は、2010年にトヨタ自動車の男性社員(当時40)が自殺したのは、上司からのパワハラと過労が原因だったとして、男性の妻がトヨタ自動車におよそ1億2300万円の損害賠償を求めていたものです。
妻の弁護士によりますと、トヨタ自動車側が、自殺は上司のパワハラと過労が原因だったと認めたことで、1月27日付で裁判外で和解が成立し、遺族側は訴訟を取り下げました。和解金額は明らかにされていません。
この問題をめぐっては、去年9月、名古屋高裁が労災を認め、豊田章男社長が男性の妻らと面会し、直接謝罪していました。
男性の妻「この裁判によって、将来、会社の仕組みを変えるきっかけになれるのなら、主人も今ごろ許してくれ理解してくれるのではと思い(和解の)同意の方向に進むことができました」
トヨタ自動車は、「ご遺族に謝罪させていただくとともに、再発防止に向け、徹底的に取り組むことをお誓いします」などとコメントしています。