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【解説】千葉などで“記録的大雨” 「台風13号」今後の進路 雨の見通しは?

2023年9月8日 19:04
【解説】千葉などで“記録的大雨” 「台風13号」今後の進路 雨の見通しは?

8日(金)午前は、千葉や伊豆諸島南部で線状降水帯が発生し、記録的な大雨となった所がありました。今後の雨の見通しや、最新の台風情報について、気象予報士の木原実さんに解説してもらいました。

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台風13号は午後3時現在、御前崎市の南にあって、ゆっくりと北上を続けています。先ほどまでは、8日(金)夜にかけて、台風が静岡県付近に上陸する見通しだったのですが、最新の予報でこれが変わり、上陸することなく、9日(土)未明までに東海沖で熱帯低気圧に変わる予想となりました。

ただ、今回の台風で大雨になっているのは、この台風の中心付近ではなく、北東側に位置する関東や伊豆諸島です。

雨雲の様子を振り返ると、関東南部には非常に活発な雨雲が次々と流れ込み、日中にかけて千葉県では、数年に1度しかないような大雨が降ったことを伝える「記録的短時間大雨情報」が、実に11回も発表されました。現在は、千葉県の雨は小康状態となってきていますが、発達した雨雲が茨城県付近を通過中で、午後5時39分には、茨城県北部・南部で「線状降水帯発生情報」が発表されました。

――台風は静岡県の南にあるが、なぜ離れている関東で大雨になった?

はい。台風13号は、台風としてはあまり発達していませんが、やはり周囲には熱帯の非常に湿った空気を持っています。この湿った空気が、伊豆諸島や関東付近に流れ込んでいたのですが、一方で、北海道付近にある高気圧からは、冷たい空気が流れ込んでいて、これが台風の湿った空気とぶつかって、爆発的に雲が発達。台風とは離れた関東で大雨を降らせたものとみられます。

午後4時までの12時間で降った雨の量を見ると、千葉県で突出した多さとなっていて、千葉県の茂原や大多喜では、たった12時間で平年の9月ひと月分の雨を上回る記録的な雨量となりました。

すでに大規模な冠水や川の氾濫も伝えられていますが、今後も少しの雨で災害につながるおそれがあります。引き続き、厳重な警戒が必要です。