「ルフィ」今村被告と「JPドラゴン」幹部をビデオ通話させ証拠隠滅か 弁護士の男を書類送検
一連の強盗事件の指示役で「ルフィ」とされる男が特殊詐欺事件に関わったとして勾留されていた際、男とフィリピンの関係者らをビデオ通話させて証拠隠滅を図ったとして、警視庁が男性弁護士を書類送検しました。
捜査関係者によりますと、証拠隠滅の疑いで書類送検された49歳の男性弁護士は2023年2月ごろから複数回、特殊詐欺事件で逮捕・勾留されていた今村磨人被告(39)と警視庁原宿警察署で接見し、フィリピンの関係者らとビデオ通話させて、証拠隠滅を図った疑いがもたれています。
警視庁は2023年11月、弁護士の自宅と事務所を家宅捜索し、押収品の解析を進めていました。
ビデオ通話の相手は犯罪集団「JPドラゴン」の幹部らで、日本国内の知人を通じて弁護士に接見を依頼し、今村被告に対して「面倒は見るから事件について話すな」などと口止めをしたとみられています。
通話相手の幹部のうち1人は、いわゆる「ルフィ」グループによる特殊詐欺事件に関与したとして警視庁が逮捕状をとっている小山智広容疑者(49)で、フィリピンで起きた詐欺事件に関わった疑いで今年1月に現地警察に拘束され、その後、入管施設に身柄を移されています。
今村被告と小山容疑者は現地で同じ特殊詐欺グループに所属していたとみられるということです。今村被告は一連の強盗事件の指示役「ルフィ」としても逮捕・起訴されていて、警視庁は引き続き、一連の特殊詐欺事件や強盗事件の全容解明を進める方針です。