福島原発5号機、電源復旧し自力冷却可能に
福島第一原子力発電所で、電源を復旧する作業が急ピッチで進んでいる。不安定な状況にある2号機では、大本の電源から建物内のそれぞれの装置に電気を送るための作業が続いている。また、5号機では21日、電源が復旧し、これ以上、状況が悪化するおそれはなくなったという。
第一原発では21日、1号機から6号機の全てで電源の復旧作業が行われている。
原子炉内の温度が高くなっている2号機では、外部からのケーブルがパワーセンターと呼ばれる大本の電源にまでつながり、パワーセンターから中央制御室や冷却装置に電気を送るための準備が行われている。しかし、経産省の原子力安全・保安院などによると、部品交換などの作業で完全に復旧するまでには2、3日はかかる見通し。
3号機と4号機については、外部からのケーブルをつなげる作業を21日中に終わらせたいとしている。
使用済み燃料プールの温度が一時上昇していた5号機については、21日午後に電源が復旧し、自らの力で冷却できる状態になったという。
一方、放水作業は、21日午前6時半頃から自衛隊が4号機に対して2時間にわたって行った。今後の放水には、新たに長いアームを使い、狙った所に水を注入できるコンクリートポンプ車が投入されるという。