3回目接種後「抗体」70代は90倍に増加
新型コロナウイルスのワクチンの3回目の接種後、感染や重症化を防ぐ「抗体」が平均で34倍に増え、特に70代では90倍に増え、コロナから体を守る機能が大きく復活したことがわかりました。
国際医療福祉大学は、医療従事者らに去年12月、3回目のワクチン接種を行いました。
その際、187人についてコロナの感染や重症化を防ぐ「中和抗体」の量を調べたところ、3回目のワクチン接種の後は、その直前に比べ、平均で、およそ34倍に増えたということです。
3回目接種後の抗体の「量」は若い年代ほど多くなりましたが、抗体の「増え方」は年代が高いほど大きく、60代では50倍に、70代では90倍に増えました。
例えば、抗体の量を示す抗体価は、いずれも平均で20代から30代では3回目接種前は907、3回目接種後は28599になり、60代では3回目接種前は481、3回目接種後は24115、70代では3回目接種前は202、3回目接種後は18282でした。
2回目接種から7か月以上たち、高齢の人ほど、抗体価が減っていましたが、そうした年代では3回目の接種によって、コロナの感染や重症化を防ぐ体内の機能が大きく復活するとみられることがわかりました。
また、習慣的に飲酒する人は、そうでない人に比べて、3回目接種後の抗体量がおよそ15%低く、習慣的飲酒がワクチン接種後の抗体の増加を妨げる可能性が示されたということです。