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税金の無駄遣い?…「1.6億円」都の建設中モニュメント 62億円の調査も「効果なし」? 【#みんなのギモン】

2023年11月8日 22:02
税金の無駄遣い?…「1.6億円」都の建設中モニュメント 62億円の調査も「効果なし」? 【#みんなのギモン】

8日のギモンは「税金の無駄遣い? 怒りの声も」です。

◇1.6億円…巨大「TOKYO」
◇「効果なし」? 62億円の調査

■予算は約1億6000万円…建設中のモニュメントにさまざまな意見

今、SNSなどを中心に一部、東京都民の間で物議を醸しているものがあります。

東京オリンピックの選手村の一部として多くの選手も利用した「晴海ふ頭公園」。この場所に新たなランドマークとして現在建設が進められているのが、「TOKYO」の文字が浮かぶ高さ約3.5メートル、横幅約11メートルの巨大なモニュメントです。

ちなみに夜はプロジェクションマッピングなどの活用も考えられているということですが、その予算はライトアップなどの設備を含めて約1億6000万円にのぼるということです。

このモニュメントの建設計画が知れ渡ると、さまざまな意見が噴出しました。

8日、私たちも実際に建設現場に行ってみました。

モニュメントが建設されようとしているのは、子どもたちも元気に駆け回る「芝生広場」の中です。東京都の担当者は「東京港のシンボリックな存在として、背景に港やレインボーブリッジが見える場所を選んだ」といいます。

公園利用者(30代)
「殺風景な公園なのでそういうの(モニュメント)もあっていいかな。この辺、最近開発も多いので、地域も盛り上がっていければいい」

公園利用者(40代)
「金額がちょっと『え!』って思う金額だったので、1億6000万円。もうちょっと違うところに使ってもらえたほうがいい」

公園利用者
「子どもが遊んだりした時に、登って落ちる危険性もあるんじゃないか」

東京都は私たちの取材に対して、まず場所を決めた理由については「遊具や噴水などを避け、せっかく置くので港やレインボーブリッジが見える場所を選んでいくと、現在の場所がベストだろう」ということになったと述べました。「利用の邪魔にならないということなどを丁寧に説明させていただきながら、ひとつひとつご理解いただくことに努めたい」としています。

こちらのモニュメント、地盤工事がすでに終わっていて「今年度中には完成予定」ということで、予定通り工事を進めていくとしています。

■62億円が無駄に? 「会計検査院」が検査報告を公表

続いてのポイントは「『効果なし』? 62億円の調査」をみていきます。

一方で、国の「無駄遣い」が厳しく指摘されました。

7日に公表された「会計検査院」の検査報告からですが、資源エネルギー庁が行っている「最大62億円のガソリン価格調査」に対して「効果が確認できない」、つまり「無駄だった」と指摘がありました。

これが何かというと、政府が去年1月からガソリン価格の高騰を抑えるために行っている「石油元売り会社」に対する「補助金」をめぐる話です。

資源エネルギー庁では、この補助金が実際に小売店、ガソリンスタンドで価格を抑えるのに役立っているのかどうか、全国2万か所以上のスタンドに去年から「電話調査」と「現地調査」を行っています。

ところが、資源エネルギー庁では、これ以前から別のガソリンの「価格調査」を行っていて、会計検査院が調べたところ、この2つの調査、去年1月から今年3月まで実施した電話調査が「まったく同じ時期と回数(59回)」だったということです。つまり、同じような調査を二重に行っている、同じスタンドに度々電話をかけるケースもあったと会計検査院は指摘しています。

資源エネルギー庁によると、「元々やっている調査とは目的が違う」といいます。この調査は「補助金が価格に反映されているかを担保するためのものだった」ということです。つまり、電話をかけ現地でも調査することによって、ガソリン価格が上がらないようにプレッシャーをかけるようなものということですが、ただこの調査は「非公表」で効果の分析も行われていませんでした。

会計検査院は単に小売価格の推移を把握するのなら元からやっている調査で「十分対応可能」だし、この調査の必要性も含めて「十分に検討する必要がある」と厳しく指摘しています。効果がよくわからない調査に62億円をかけていたということです。

■契約で“不正” 農水省が架空の契約書を“でっち上げ”

ほかにも、会計検査院からは国の税金の使い道について、無駄遣いだけでなく「不正」まで指摘されています。

それは農林水産省に対して、2021年の東京オリンピック・パラリンピックで提供された「国産豚肉」をめぐって「架空の内容の契約書」、つまり「ウソ」が書かれていたという指摘です。

国と食肉会社は2021年、オリパラが行われた年の2月に、選手たちに高品質な日本の食材を体験してもらうため、「外国産の豚肉」約1万1000キロを「国産の豚肉」に切り替えるという話を「口頭で合意」しました。

ところがその後、農水省が作成した「契約書」には、外国産から切り替えるのではなく、単に「国産の豚肉」の調達や加工と書かれていて、その量も約6000キロと大幅に少ない、まったく架空の内容が書かれていました。

会計検査院は、このでっち上げを「会計法に違反していて、著しく適正を欠く不正」、つまり「違法行為だ」と指摘しました。

農水省に取材したところ「外国産から国産に豚肉を切り替えるためには『2件の契約書』が必要になるなど、手続きが複雑になるから架空のもので簡潔にした」ということで、「会計法令への認識が甘く、指摘を重く受け止めている」ということです。平たく言うと「色々と面倒くさかったので、架空の契約書にしてしまった」ということになります。

   ◇

今回、会計検査院が指摘した国費の無駄遣いなどは、580億円を超えるとされています。国民が納めた大切な税金がどこでどのように使われているのか、私たち自身も関心をもって見ていく必要があります。

(2023年11月8日午後4時半ごろ放送 news every.「#みんなのギモン」より)

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https://www.ntv.co.jp/provideinformation/houdou.html

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