千葉県東方沖の地震 スロースリップ“かなり減少”も「今後1か月は5弱程度に注意」
先月下旬から千葉県東方沖で地震活動が活発となっています。気象庁によりますと、千葉県東方沖とその周辺では、今月11日午前8時までに震度1以上の地震が42回発生、9日午前4時26分ごろには、千葉県一宮町などで震度4の揺れを観測する地震がありました。
この千葉県東方沖の地震活動は、震源近くの房総半島沖のプレート境界で発生している「スロースリップ」という現象に伴うもので、スロースリップが起きている場所の周辺で地震が多発していて、同様の現象は1996年以降、6回確認されています。
11日、政府の地震調査委員会は研究機関の観測データをもとに地震のメカニズムなどについて議論を行いました。
このうち、国土地理院の衛星を使った観測によりますと、スロースリップは先月26日に発生し、29日には1日あたりのすべり量が大きくなったことが確認されたということです。
その後、すべり量は徐々に減少し、今月3日にはかなり小さくなっています。
地震調査委員会の委員長で東京大学の平田直名誉教授は、地震活動が活発な時期から、しばらくしてやや大きめの地震が起きた事例もあることから、今後1か月程度は最大震度5弱程度の地震に注意してほしいと呼びかけました。