×

笹子トンネル 01年にボルト固定不足把握

2013年3月27日 16:33
笹子トンネル 01年にボルト固定不足把握

 9人が死亡した中央自動車道・笹子トンネルの崩落事故で、01年に行われた補強工事に伴う試験で、アンカーボルトが抜け落ちるなど固定不足を把握していたことが、27日の国交省の事故調査検討委員会で明らかになった。

 委員会によると、01年、当時の「日本道路公団」が、天井板のつり金具を固定するアンカーボルトの引き抜き試験を4か所で行ったところ、ボルトが抜け落ちるなどしっかり固定されていなかったことを把握していたという。しかし、この試験結果は、その後の調査や点検に生かされていなかった。

 また、国交省が事故後に行った引き抜き試験で、抜け落ちた107本のアンカーボルトを調べたところ、接着剤が付いている部分は平均で約6.7センチと、設計段階の約半分だったことがわかった。

 国交省は、事故原因はアンカーボルトに絞られたとみて、詳しい調査を進めることにしている。