暴風雪で父に守られた少女「前だけ見る」
北海道で先月、9人の命が奪われた暴風雪の中、父親に抱きかかえられて助かった少女が取材に応じ、「前だけを見ている」と力強く語った。
北海道・湧別町の岡田夏音さんは先月の事故の後、足の凍傷で入院した。現在は退院し、親族の家に身を寄せている。夏音さんの元には、事故を知った人々から励ましの手紙が全国から届いている。
先月2日にオホーツク海側などを襲った暴風雪で、夏音さんは吹きだまりにはまった車から父・幹男さんと歩き出した。地吹雪の中、たどり着いた無人の倉庫の前で、幹男さんに抱きかかえられたまま一夜を明かした。その間、何度も幹男さんの携帯に着信があったという。夏音さんは「取ろうとしたけれど、かじかんで無理でした」と語る。
今は、飼っている犬と触れ合うことが楽しみだという夏音さんは、少しずつだが、元気を取り戻そうとしている。
夏音さん「後ろを向かず、前だけを見ています。後ろに行くと成長できない。前向きだと成長できる」
8日には小学校が始まるという夏音さんは、友達と一緒に鬼ごっこをしたり黒板に絵を描いたりすることを楽しみにしているという。