絵なら得意!副住職が描く「アート御朱印」
御朱印と言えば、寺社名や御本尊の名前などを書くのが一般的ですが、この御朱印は絵を描きます。筆を使って15分――みるみるうちに、阿吽(あうん)像で知られる金剛力士像が描き上げられました。線の太さや色の濃さが異なり、金剛力士像の力強さが表現されています。
この絵を描くために使われるのは、太さの異なる筆など12の道具。太めの筆は、絵の下地となる線を描き、細い筆は仏像の顔など細部を描くのに使われます。筆先が平らな筆や、筆先がバラバラになった筆では、雲や川のような凝った模様を描くことができます。細い筆をたたいたり、歯ブラシと網を使うことで、墨を飛ばして印象的な絵に仕上げることができます。
描いているのは、愛知県にある観音寺の副住職・長谷川優さんです――
「最初は普通に文字を書いていたんですね。その字があまりにも下手で、これでは申し訳ないということで、絵なら描けますとなりました」
漫画家を志していたこともあり、字は苦手だけど、絵なら得意ということでアート御朱印を始めたそうです。参拝客が持ってきた画像を見て描くこともあります。
去年4月から始めたアート御朱印はたちまち人気になり、当時は夜中の2時から行列ができるほどだったといいます。今ではインターネット予約を行っていますが、予約が取れない状況です。中には、それでも欲しいと遠方から訪れる方もいます。
なかなか手に入らないアート御朱印ですが、予約をがんばり、毎月違う絵を集めているコレクターもいるそうです。
【the SOCIAL viewより】