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3号機核燃料、大部分溶け落ちた~東電分析

2014年8月6日 20:53
3号機核燃料、大部分溶け落ちた~東電分析

 東京電力は福島第一原発3号機で、これまでの推定よりも早く、より多くの核燃料が圧力容器を突き破って格納容器の底に溶け落ちている可能性が高いことを明らかにした。

 3号機は、2011年3月14日の午前11時1分に水素爆発を起こしたが、東京電力はこれまで、爆発の約24時間前に核燃料が溶け始め、その一部が格納容器に溶け落ちたと分析していた。しかし、その後、原子炉の圧力データや注水システムの状態などを詳しく分析した結果、3号機で核燃料が溶け始めたのはこれまでの想定より5時間以上早く、さらに核燃料の一部ではなく大部分が、圧力容器を突き破って格納容器の底に溶け落ちた可能性が高いという。今回の分析結果を踏まえると、格納容器に溶け出た核燃料の取り出しは、今後いっそう難しくなるとみられる。

 また事故当初、1号機から3号機の原子炉を冷やすため、消防車を使って注水が行われたが、分析の結果、1号機の原子炉に実際に入った水は、消防車から出した水の2割から5割程度しかなく、残りは他の配管などに流れ込んだ可能性があるとしている。