値上げ相次ぎ“支出の見直し”広がる “カフェ断ち”や格安「690円」ヘアカットも…
値上げが相次ぐ中、これまでの支出を見直す動きが出てきています。カフェに行くのをやめた人や、1000円以下の価格で髪の毛をカットするようになった人などを取材しました。
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東京・自由が丘にある美容室では…
客
「前髪も少しだけ切ってもらいたいんですけど、そんなに切りすぎないように」
場所柄、料金もややお高めなのかと思いきや…
店員
「カットで690円になります」
カット料金はなんと690円!これは平日限定のタイムサービスの料金ですが、通常価格も1000円以下となっています。
(タイムサービス カット ※一部店舗を除く 平日10時~12時690円 通常カット料金980円)
1人にかけるカットの時間を短くすることで回転率をあげ、値段を抑えているといいます。
ヘアーサロンイワサキを運営するハクブン 広報部部長・岩崎麻由さん
「コロナ禍と比較しても、お客様の数としては40人、月あたり増加しています」
利用客は、常連はもちろんのこと、良心的な価格にひかれ最近通うようになったという人もいます。
利用客
「今年の4月から」
――いろいろなものが値上がりしている中、来てみてどう?
利用客
「自分としてはありがたいことですし、助かる」
「1か月に1回は来るでしょう。だからすごくありがたい」
ヘアーサロンイワサキを運営するハクブン 広報部部長・岩崎麻由さん
「いま、いろんなものの価格が上昇しているときだからこそ、いまの価格を維持して喜んでいただく」
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日々の生活にも大きな影響を与えている値上げの波。
街の人に話を聞いてみると、少しでも節約しようと、普段当たり前のように使っていたお金を見直そうとしているという声が聞かれました。
20代
「外食を控えて、回数を減らして料理するようになりました」
40代
「携帯はめっちゃ変えた。auからUQとか、楽天モバイルとか。1人あたり何千円も変わるから」
20代
「サブスクって延々続くじゃないですか」
次のような意見も――
20代
「スタバ抑えますね。(飲み物は)できるだけ安いもので」
「家から水筒に変えました。外で買わないように」
そのような“カフェ断ち”している人もいる中、サントリーではある商品が人気だといいます。
サントリー食品インターナショナル・ブランド開発事業部 金井映実さん
「牛乳や水で割るだけで、カフェ品質のコーヒーやラテが作れるという商品です」
2020年から販売を開始した「ボスカフェベース」。濃縮されたコーヒーを割るだけで、本格的なコーヒーやラテを楽しむことができるというものです。自分で濃さを調整できることや、1本で約10杯分作ることができるお得感も人気の理由ではないかと話します。
サントリー食品インターナショナル・ブランド開発事業部 金井映実さん
「『もうカフェに行かなくてもいいかも』ということまで言っていただけることも」
2022年の上半期の売り上げは約1割増えているということです。
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さらに、節約のための動きは車にも見られます。
使用時間などによって料金が決まるカーシェアは、密を避けられることなどで注目され、コロナ禍以降、利用者数が大幅に増加。タイムズカーでは、今年の6月には、退会者を除いた1か月あたりの会員登録者数が過去最多を記録しました。とくに最近、人気が高い理由については――
タイムズカー 広報担当・渡邉倫也さん
「会員が増えている要因としては、最近の物価の上昇や家計の見直しで、維持費がかからないサービスなので選ばれているんじゃないかと」
高騰しているガソリン代など、自家用車にかかる維持費を避けるために利用している人が増えていることが、要因の1つとして考えられるといいます。
利用者は――
利用者
「ガソリン代も込みなので、それで使いたいときだけ使うっていう方が、全然安上がり」
相次ぐ値上げに、見直せる部分での節約が今後も広がりそうです。