【気象解説】気温急降下 東京11月並みに…なぜ急に?
関東は9日も冷たい雨が降り、東京では日中も11月並みの肌寒さになりました。気温が急降下したワケや今後の見通しを、気象予報士の木原実さんに聞きました。
■朝は各地で冷え込み強 東京は日中も気温低く
9日朝は全国的に冷え込みが強まり、今季一番の冷え込みとなった所が続出。放射冷却が効いた北海道の幌加内町朱鞠内では最低気温が-0.7℃まで下がり今季初の氷点下の冷え込みとなりました。そのほか、東京都心は14.9℃、福岡は17.9℃など、各地でこの秋もっとも低い気温を記録しました。
朝は冷えましたが、日中は、北海道や西日本は日差しが出たので気温が上がり、最高気温は福岡で25.5℃と夏日になったほか、各地、おおむねこの時期らしい気温となりました。ただ、東京は午後にかけて雨が降り、最高気温は17.4℃と、11月中旬並み。札幌よりも気温が低く、肌寒い一日になりました。
■肌寒さは一時的 3連休は行楽日和に
この肌寒さは、秋雨前線の位置と関係しています。7日から振り返ってみると、この日は秋雨前線が九州から東北の日本海側にかかっていました。前線の北側には冷たい空気が、南側には暖かな空気があって、前線の南側にあたる東京都心は晴れて、最高気温が29.9℃と真夏日一歩手前まで上がりました。しかしその後、前線は次第に南下。上空に冷たい空気が入ってきたうえ、関東付近は湿った北東風によってしつこく雨も降ったため、日中も気温が上がりませんでした。
ただ、この先の気温の予想をみると、この肌寒さは一過性です。10日はまだ雲が多く、最高気温は21℃と平年を下回りますが、11日からは日差しも戻り、気温が上昇。週末からの3連休は25~26℃くらいまで上がり、空気もカラッとして絶好の行楽日和となりそうです。