祝日も発熱外来に多くの人…高齢者の感染増加 2週間の自宅療養を続けた90代女性は
東京都内で23日、新たに1万4567人の新型コロナウイルスへの感染が確認されました。また、亡くなった方は22日、全国で過去最多の322人が報告され、高齢者の割合が増えてます。
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祝日の23日は晴天にも恵まれ、東京・原宿は休日を楽しむ多くの人でにぎわっていました。
20代
「祝日だから、人はいっぱいいるなって思います」
30代
「カフェとか、できれば他の人と席離れてるところ選んだりとか」
まだまだ、感染対策は欠かせない日々です。
東京では23日、新たに1万4567人の新型コロナウイルスへの感染を確認しました。連日、先週の人数を下回るなど第6波のピークは越えたものの、依然、高止まりの状況です。
爆発的な感染を迎えたこの冬。春は、落ち着いて迎えられるのでしょうか。
東京・上野公園では、一足早く芽吹いた寒桜を楽しむ人々の姿が見られました。
桜を見ていた人
「きれいですよね。春が近づいてきたかなっていうのは感じますよね」
去年は感染対策のため、宴会などが制限された上野公園のお花見ですが、今年はどうなるのでしょうか。
上野観光連盟・二木忠男理事長
「少し(感染状況が)高止まりしてますので、心配は心配なんですけど、(去年より)もう少しいい状態でのぞみたいなと思ってます」
例年通りの準備は進めていますが、感染状況によっては、去年と同様の対応を取らざるを得ないかもしれないといいます。
上野観光連盟・二木忠男理事長
「やっぱり上野はもう名所ですから、ここでやっぱりお花見をしたいという(人のために)、できるだけのことはやろうと思います」
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抑えたい感染の波。しかし、祝日でも多くの人が列を作っていたのは「発熱外来」です。
東京ビジネスクリニック・内藤祥医師
「きのうは150~160人ぐらいだったと思うけど、おそらくきょうは200人程度になるのではないかと考えている」
祝日や土日は、平日よりも多くの人が訪れるという発熱外来。特に、最近増えているというのが――
東京ビジネスクリニック・内藤祥医師
「老人ホームですとか、施設内での集団感染、(高齢者などの)複数の感染者が出るということは非常に多いと思う」
高止まりとなっている全国の重症者数。亡くなった方も22日、過去最多の322人が報告されていて、そのうち、高齢者の割合が増えているのです。
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大阪に住む90代の女性。2週間ほど自宅療養を続けていましたが、微熱などの症状が治まらず、のちに肺炎と診断されました。
ファストドクター代表・菊池亮医師
「最近では特に、高齢者の自宅で重症化している事例が目立っているように感じます。入院調整といったところは難しいことが多いのが現状です」
女性も一刻も早く、入院が必要な状況ですが、入れる病院は見つかっていません。
医師
「右側の呼吸の音が、ちょっと荒いんですよ」
応急処置として、医師が点滴の準備をしていると、看病に来ていた娘の電話が鳴ります。
保健所
「入院先が決まりました」
娘
「そうですか」
娘
「ご尽力いただいてありがとうございます」
保健所から「入院先が見つかった」という連絡があり、娘も一安心です。
医師
「何気ない日常に、ありがたみを感じますよ」
ファストドクター代表・菊池亮医師
「やはり『オミクロン株は軽症だ』という言葉だけが一人歩きしてしまっていて、『感染しても大丈夫なんじゃないか』といった感情が一人歩きしているように感じています」
菊池医師は「今一度、現状を踏まえて感染対策の徹底、こういったところを、それぞれが心がけていく必要があると思います」と話しています。