コロナ感染者数は“ピーク越え”か 高齢者の感染増加に危機感 施設で3回目接種が進まないワケ
16日、全国で230人の死亡が確認された新型コロナウイルス。厚生労働省の専門家会議は、「2月上旬に全国の感染者はピークを越えたと考える」との分析結果を公表しました。
厚労省専門家会議・脇田隆字座長
「我々としても、全国の感染者数のピークを越えたと考えている。大体2月の上旬に越えたと考えていますけど」
しかし、「多くのところで若者の世代で減少だが、80代以上の高齢者の増加が続いているのは注意が必要」
ほぼ全ての年代で、感染者は減少傾向としましたが、80代以上でゆっくりと増加していると危機感を示しました。
急がれる3回目のワクチン接種。ところが、高齢者施設では、3回目のワクチン接種が進んでいないといいます。
杜の癒しハウス文京関口・山田渡施設長
「今のところだれも打ててない状況。3月に打てるメドがたってきている状態」
入居者と職員あわせて100人あまりのうち、3回目接種したのは職員たった1人だといいます。
なぜ接種が進まないのか。そのワケは――
山田施設長
「約半分ぐらいの方は、ご自宅のほうに(接種券が)届くので、それをご家族様にもって来ていただく。そして記入をしていただくっていう作業があるので」
接種に必要な接種券が、なかなか施設に届かなかったり、寝たきりや認知症など自ら同意書に記入できない人が9割で、家族から同意をとったりと集団接種するのに時間がかかっているといいます。
入居者(93)
「(3回目打って)早く自由に外に出られるようになりたい。ただ(部屋で)寝転んでいるだけではいやですもんね」
こうした施設は、全体の約4割だといいます。
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そして、36都道府県に出されているまん延防止措置。今月20日に期限を迎える地域のうち、北海道や大阪、広島、福岡など16道府県について期限を延長する方針を固めたことが、政府関係者への取材でわかりました。
さらに、今月27日に期限を迎える和歌山県についても、延長する方針です。
一方、感染状況の改善がみられる山口や沖縄など5県は解除する方針です。岸田首相は、こうした方針について、17日夜、会見で説明する見通しです。