国内初、2人に提供 第三者卵子で体外受精
病気で卵子のない2人の女性が、匿名のボランティアから卵子の提供を受けて体外受精を行ったと支援団体が発表した。匿名のボランティアからの卵子提供による体外受精は国内で初めて。
兵庫県のNPO法人「OD-NET」によると、卵子の提供を受けたのは、子どもを望みながら早発閉経という病気で卵子がない30代の女性2人。一方、卵子を提供したのは、匿名を条件にボランティアで提供に応じた30代の女性2人。日本ではこれまで、姉妹などから卵子提供を受け妊娠・出産した例はあったが、匿名の第三者からの提供による体外受精は今回が初めて。体外受精はすでに行われていて、今年中に、受精卵を移植するという。
国内には卵子提供の仕組みがなく、近年、海外で卵子を購入する動きも出ていることなど受けて、ODーNETは約3年前に卵子がない女性の妊娠を支援しようと設立された団体。これまでに提供する側とされる側あわせて10組が体外受精に向けてカウンセリングなどを受けていて、うち2組が体外受精に至ったという。
ODーNETは、今後、卵子提供者を増やすためにも卵子提供に関する法律の整備を急いでほしいと訴えた。