国立感染症研・村山庁舎をBSL4施設へ
東京・武蔵村山市にある国立感染症研究所が、エボラウイルスなど危険度の高い病原体を扱う日本で唯一のバイオセーフティーレベル4(=BSL4)の施設として、近く稼働することになった。
武蔵村山市の藤野勝市長は3日、塩崎厚生労働相に対し、国立感染症研究所の村山庁舎を、エボラ出血熱を引き起こすエボラウイルスなど危険度の高い病原体を扱うBSL4施設として使用することはやむを得ないと伝えた。
村山庁舎はこれまで、周辺住民の反対で危険度の高いウイルスや細菌を扱うことができなかったが、去年、アフリカでエボラ出血熱が流行した際に検査を行う施設が国内にないことが問題視され、厚生労働省が武蔵村山市との調整を急いでいた。
厚生労働省は1週間ほどで、村山庁舎をBSL4の施設として指定する予定で、当面は住民の不安に配慮して業務を、万が一、エボラ出血熱の患者が出た際の検査などに限定し、施設の使用状況を住民に報告するとしている。