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自民党・野田聖子議員の夫が国を提訴 警察庁幹部が週刊文春側に「ウソの情報」漏らしたと訴え

2023年1月12日 22:13
自民党・野田聖子議員の夫が国を提訴 警察庁幹部が週刊文春側に「ウソの情報」漏らしたと訴え

自由民主党の野田聖子議員の夫が12日、国に1100万円の損害賠償を求め、訴えを起こしました。警察庁の幹部が週刊文春側に対し、夫が元暴力団員だとするウソの情報を漏らしたため記事となり、名誉を傷つけられたと主張しています。

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12日午後3時ごろ、東京・霞が関の会見場には自由民主党・野田聖子 衆議院議員の姿がありました。隣に座るのは夫の野田文信さんです。12日、文信さんは国に対し2件の訴えを起こしました。

自由民主党 野田聖子議員
「きょうは妻という立場で、家族としてこの週刊誌の事実でない報道に対して、弘中弁護士の力を借りて、共に裁判、原告の夫を支えてきた1人として、家族の1人として相席させていただいています」

訴えの発端となったのは、文信さんを元暴力団員と報じた「週刊文春」の記事です。

文信さん側は、警察庁の幹部がウソの情報を週刊文春側に漏らしたため記事となり、名誉を傷つけられたなどと主張しています。「過去に暴力団に所属していた事実はない」として、国に1100万円の損害賠償の支払いなどを求めたのです。

国を提訴した野田文信さん
「事実ではないことが報道されている中で、自分がそういう組織(暴力団)に属してなかったので、自分の名誉を挽回させるためにという思いです」

そもそも記事が報じられたのは2017年と2018年です。文信さんは週刊文春側に損害賠償を求め提訴しました。この裁判の過程で、名前は明らかにされなかったものの、警察庁の幹部が当時の「週刊文春」編集長に対し、文信さんが元暴力団員だとする情報を伝えたことが明らかになりました。

この訴訟では、東京高裁が去年、記事の一部が名誉毀損にあたると認めた一方、文信さんが過去に暴力団に所属していたことは「真実であるというべき」と判断しました。最高裁でもこの東京高裁の判決が確定しています。

そして12日、文信さんは国を提訴しました。代理人弁護士は、「無罪請負人」と呼ばれる弘中惇一郎弁護士です。

弘中惇一郎弁護士
「警察が裏で作っている『暴力団個人情報ファイル』っていうのは、一体どんな証拠に基づいてどの程度のレベルのことを集めているのか全くわからないわけですから。そういうことをリークしたことは大きな問題であると」

提訴を受け、警察庁側は「訴状が届いていないのでコメントは差し控えます」としています。