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弘前城「曳屋」 2日で天守を約22m移動

2015年9月5日 0:25
弘前城「曳屋」 2日で天守を約22m移動

 青森・弘前城の石垣改修に伴う「曳屋」は4日も天守を移動させる作業が続けられ、2日間で約22メートル動いた。

 弘前城の曳屋は、重さ400トンの天守を移動させる作業が2日目を迎えた。断続的に雨が降る中、本丸には大勢の人たちが訪れ、作業を見守った。午前中は2時間の作業で約6メートル天守が動いた。前の日に動いた距離は5メートル85センチ。午前中だけで前の日の1日分を超えるペースで進んだ。午後には天守が約100年ぶりに天守台から離れた。天守はさらにスムーズに動き、午後の3時間半で約10メートル進んだ。

 結局、2日間で元の場所から22メートル動いた。職人たちが見事な曳屋の技術を見せ、1897年以来となる弘前城天守の移動は順調な滑り出しとなった。

 曳屋は来月下旬まで続き、最終的に79メートル天守を動かす。6日からは方向転換するため、持ち上げている天守をいったん下ろす作業が始まる。