皇后さま81歳「戦後70年」を文書で感想
皇后さまは20日、81歳の誕生日を迎え、戦後70年となったこの一年の感想を寄せられた。
皇后さまの誕生日にあたり、天皇・皇后両陛下が毎日午前6時半から御所の庭を散策される様子が初めて公開された。両陛下は30分ほど散策することを日課としていて、そのうち300メートルほどをゆっくりと走る運動「スロージョギング」をされるという。
また、皇后さまは記者団からの質問に文書で回答を寄せられた。戦後70年の一年は「改めて過去を学び、当時の日本や世界への理解を深める大切な機会」と捉えて過ごしたとし、パラオ・ペリリュー島での慰霊では「胸が一杯になりました」と記された。
また、周りの若い世代が「真剣に戦争と平和につき考えようと努めていることを心強く思っています」と述べ、特に孫の愛子さまと2人で戦争について話していた際に「胸を打たれた」というエピソードを挙げられた。
原爆投下直後の広島で自ら市電を動かし始めたという女子学生たちの存在を伝える新聞記事を愛子さまが記憶していたことに対するもので、「悲しみの現場に、小さくとも人々の心を希望に向ける何らかの動きがあったという記事に心を留めたことをうれしく思いました」と心の内を明かされている。
また、戦争や災害で身近な人を亡くした多くの人々の深い悲しみに触れ、「その人たちにとり、死者は別れた後も長く共に生きる人々であることを、改めて深く考えさせられた一年でした」と振り返られた。
20日は皇居でお祝いの行事が予定されている。