新しい「お墓じまい」の形「樹木葬」とは?
お墓や葬式のことなど、自分の人生の終わりを考えるいわゆる「終活」。最近では先祖から引き継いできたお墓の維持が困難となり、自分の代で撤去する「お墓じまい」を考える人が増えている。そうした中、墓石などを建てずに埋葬する「樹木葬」という方法にも関心が高まっている。
先日、札幌市で開かれた「ほっかいどう終活フェア」。NPO法人が毎年開いていて、遺言・相続や、葬式の方法など「終活」について多くの人が相談に訪れた。
最近では「お墓の管理で自分の子どもに迷惑をかけたくない」「墓地が遠くて管理が難しい」といった理由から「お墓じまい」を考える人が増えてきている。
「お墓じまい」とは、先祖代々引き継いできたお墓を自分の代で撤去すること。例えば遺骨をお墓から出して自然に帰す「散骨」などもその方法の1つだ。
今回開かれたセミナーでは、北海道では珍しい「樹木葬」という新しい形の「お墓じまい」の方法が紹介された。
「樹木葬」は、墓石を建てて代々受け継がれていく通常のお墓とは違い、墓地の敷地内に墓石などを建てずに合同で埋葬する方法で、埋葬した周囲に植えられた樹木がお墓の目印になる。
「残された家族に負担をかけたくない」という気持ちや「自分のお墓の面倒を見てくれる人がいない」といった社会的な背景が、故人の弔い方や埋葬の方法を変えつつある。