マンション傾斜 全棟建て替え希望が74%
旭化成建材が杭(くい)打ちを行った横浜市のマンションが傾いている問題で、建て替えに関する住民アンケートの結果が公表され、「全棟建て替え」を希望する住民は、約74%であることが分かった。
横浜市都筑区の問題のマンションを販売した三井不動産レジデンシャルは、住民に対し、「全棟建て替え」を基本とする補償案を提示している。
マンションの管理組合は29日、建て替えに関する住民アンケートの結果を公表した。管理組合によると、全住民705戸のうち、約9割の644戸から回答を得たとしている。
全棟建て替えをするには法律の規定で住民全体の5分の4、80%以上の賛成が必要とされているが、アンケートの結果、全棟建て替えを希望する住民は回答者の73.9%、住民全体で見ると67.5%だったことが分かった。
このほか、「販売元に買い取ってもらい転出を希望」が回答者の9.8%、「一部の棟の建て替えを希望」が9.2%、建て替えではなく「傾いた棟の杭の補強工事」が3.0%となっている。
管理組合は「現状把握が目的であり、対応方針を決めるものではない。今後、安全性の検証結果などを踏まえて方向性を決める」としている。