“天国で妖怪と友達になるかも”水木さん弟
「ゲゲゲの鬼太郎」などの妖怪漫画で知られる漫画家の水木しげるさんが30日朝、都内で亡くなった。93歳だった。
事務所によると、水木さんは今月11日、東京・調布市の自宅で転倒して頭を打ち、硬膜下血腫で都内の病院に入院していたが容体が悪化し、30日朝、多臓器不全で亡くなったという。93歳だった。
水木さんの事務所前では、弟の武良幸夫さん(91)が報道陣の取材に応じ、「まだ元気じゃないかと思ってたけど、急に亡くなったと聞いてびっくりしました。(天国で)妖怪と友達になってるかもわかりませんね」と話した。
1922年に大阪で生まれた水木しげるさんは幼少期を鳥取県境港市で過ごし、太平洋戦争中に派兵されたニューギニア戦線で左腕を失った。戦後復員してから描き始めた妖怪漫画で一躍人気作家となり、代表作の「ゲゲゲの鬼太郎」はたびたびアニメ化されるなど国民的な人気を博している。
また、過酷な戦争体験を描いた作品がフランスの世界的な漫画賞を受賞するなど海外でも評価が高く、2010年には文化功労者にもなっている。