GPIF年金運用、約8兆円赤字 7~9月
年金の積立金の運用益が、今年の7月から9月にかけて8兆円近く赤字になっていたことが分かった。
高齢者らに支払われる公的年金の積立金を運用している「GPIF(=年金積立金管理運用独立行政法人)」は、今年7月から9月の運用状況がマイナス5.59%で、7兆8900億円の赤字だったと発表した。
赤字になったのは6四半期ぶりで、下落率は、リーマンショック直後に次ぐ大きさで、年金積立金は、約139兆3000億円となった。
GPIFは、赤字になった要因について、「中国の景気減速への懸念で、株式が下落したためだが、短期的な運用結果ではなく、長いスパンで見ていくべきだ」と説明している。
安倍政権は、去年10月、年金積立金の運用先に占める株式の割合を増やしたが、野党は、「巨額の年金資金で株価を支えようとするもので、運用が不安定になる」と批判していた。