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阪神・淡路大震災21年 遺族ら鎮魂の祈り

2016年1月17日 8:25
阪神・淡路大震災21年 遺族ら鎮魂の祈り

 6434人が犠牲となった阪神・淡路大震災から21年となった17日。地震が発生した午前5時46分を迎え、各地で鎮魂の祈りがささげられた。兵庫県神戸市から読売テレビ・長谷川敬典記者が伝える。

 神戸市の中心部にある追悼会場は、全国からヘリコプターによって救援物資が届けられた場所でもある。21年前、わずか15秒の揺れで町は壊れ、6434人もの命が一瞬にして失われた。17日は遺族や多くの市民がこの場所を訪れ、「1.17」の文字をかたどった竹灯篭に“希望の灯(あか)り”をともし、地震発生時刻の午前5時46分を迎えた。

 二男を亡くした女性「死んだ子はいい子ですよ。いい子でした。本当にいい子。でも、21年たってもやっぱりつらい」

 同僚の娘が亡くなった女性「彼女が生きていたら22歳になっているんですね。だから、もしかしたら大学生か、ひょっとしたら恋もしているか、結婚もしているかなという気持ち。私自身も震災にあったんですけど、生かされていることに感謝して、毎年、21年間、欠かさず来させていただいている」

 被災した女性「知り合いがたくさん亡くなっている。その方たちに二度と会われへんけどね。ここに来たら会えるような気持ちがする」

 震災から21年が経過し、追悼行事を担うボランティア団体も高齢化している。体力的な問題から、20年の去年、追悼行事を断念する団体も各地で見られた。風化を心配する声もあるが、17日、追悼会場には小さな子どもと一緒に祈る姿もたくさん見られた。あの日の経験や教訓は今、私たちが次の世代に伝えていかなければ、いつか途絶えてしまうのかもしれない。震災21年を迎えた神戸で、「未来」へこの記憶をつないでいく大切さを実感する。

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