SPEEDI“信頼性ない”避難に活用せず
原子力規制委員会は放射性物質の拡散を予測するシステム「SPEEDI」について、「信頼性はない」として事故時の住民避難には活用しないことを改めて文書にまとめた。
政府は先週、全国知事会などからの要望を受け自治体の裁量でSPEEDIを活用することを「妨げない」とし、原子力規制委員会に対し専門的な観点からの意見を求めていた。
これを受けて原子力規制委員会は16日、災害時にSPEEDIを活用しても「放射性物質の拡散を事前に予測することは不可能であり、信頼性はない」などとして、改めてSPEEDIを避難の判断材料として活用することに否定的な見解を文書にまとめた。
SPEEDIを巡っては、2014年、原子力規制委員会が原発事故時の避難には活用せず、実際の放射線量に基づいて判断することを決めている。